代表メッセージ
はじめに
アドベンテックは、2007年7月に私を含む7名のメンバーで創業しました。
創業メンバーはシステムの開発経験豊富なSEだったこともあり、当初の経営は比較的順調に進みました。しかし翌年には、(ご記憶に残っている方も多いと思いますが)リーマンブラザーズの経営破綻と、これを端緒とした不況によりIT投資の冷え込みがあり、経験豊富な開発チームリーダが駆け出しSEの様な金額で働かなければならないような、IT業界の会社には大変厳しい状況となりました。
その様な状況を経て、私は2012年9月、当社第6期目より代表に就任しました。
就任当初は、社内で対応していた案件の収支が改善せず、厳しい財務状況の中で大鉈を振るい、必死に財政の建て直しを行いました。
かなり差し迫った状況での代表就任だったこともあり、就任後からこれまでに、事業・組織ともに多くの失敗や間違いをしてきましたが、幸いなことに取引先のお客様からの支援や従業員の協力に助けられ、その都度課題に向き合い、仲間と励ましあいながら経験に変え、課題に対処して参りました。
大切にしたいこと
代表就任にあたり、私には3つ大切にしたいことがありました。
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- お客様に満足して頂けるサービスを提供する会社となる
お客様の期待に応えるのはもちろんですが、担当した従業員が成長し、期待+αで応えられる会社を目指したいと考えていました。
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- 従業員一人ひとりが精一杯努力し、自立した素晴らしい人間に成長する
当社の業種はサービス業です。システム・ソフトウェアを開発する=製造業と捉えることもできると思いますが、お客様の要望・困り事・悩み・課題を解決する、サービス業と捉えるべきだと考えています。またそのサービスは、一般小売サービスとは違い、マニュアルでは効かない個々の案件で違う状況に対応する必要がある個別サービスが基本となると考えています。そこに向けては、従業員一人ひとりが素晴らしい人間力を持ち、仕事の成果を出せる人間に成長することが不可欠と考えていました。
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- 全従業員の物心両面の幸福を追求し、本当にこの会社で働いてよかったと思う、すばらしい会社組織を作る
京セラの稲森名誉会長のお言葉をお借りしていますので、このお言葉についてはあまり説明することはありません。
ただ私は2度転職していますが、いずれも責任感を持って最後までやり切った人への評価がちょっと酷いのではないか、と言う部分があります。
最初の会社は肩書もなかったわけですが、2社目も部長と言う肩書は得たものの、結局思うような権限は委譲頂けずにきちんと評価に係われなかった経緯もあり、当社ではここを実現させることを考えていました。
また、売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるという近江商人の心得を表現したものとして、昔から『三方よし』と言う言葉が知られています。私も賛同できる考え方として良く引用させて頂くのですが、私はここに従業員も満足する事を加えた『四方よし』を目指したいと考えています。
戦国時代に生きた武将の武田信玄の言葉にも
『人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり』
と言う有名な金言がありますが、私たちアドベンテックの礎も人である、と考えています。そう言った意味でも従業員の満足を目指すことを指標に加えて進んで行きたいと考えています。
これからのこと
ここ何年かでまた環境の潮目が変わり、IT投資も戻ってきており、大型案件も多数実施されている状況にあります。
しかし以前から言われている少子高齢化の進行とともに、人材不足・エンジニア不足が顕著化しており、今後の大きな課題となってくることは自明の様に思われます。
アドベンテックでも、人材の確保/エンジニアの確保・教育を喫緊の重要課題として捉え、働き方改革も含めて「従業員よし」となる様順次対処していきます。
私たちアドベンテックは、これからも失敗を恐れずに前向きに捉えるマインドを持ち、次の成功の為の糧に変える学習能力と、挑戦を続ける文化を持ち続けたいと考えています。
今後も、創業時よりの想いである
「ITの力で、世の中をより便利に・楽しくしたい!」
に向かってまいります。
これからもアドベンテックを、よろしくお願いいたします。
2018年8月
株式会社アドベンテック
代表取締役社長 兼 CEO 小針 博樹